アフリカマイマイ生態系への影響(自然のバランスは繊細)



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アフリカマイマイ生態系への影響(自然のバランスは繊細)

アフリカマイマイ
アフリカマイマイ進入がもたらした生態系への影響ははたして、珍しくて貴重な生物が失われることについてだけなのでしょうか。実は、生態系について考える時、ただ単に貴重なものがなくなることについてだけを危惧していればよいわけではありません。それを理解する為には、自然と言うのは、もっと「繊細なバランス」によって支えられているということを認識しなければなりません。

生態系とは、生物同士の捕食の関係だけにとどまらず、それを含めた自然環境全体のことを言います。 例えば、ある生物が他の生物を食べ、フンを落とします。そのフンが土壌を肥やし、その土壌で微生物が生きるといったようなことです。この連鎖は、ひとつの事柄に対してたくさんの要素が絡まっているのが普通で、また、長い時間をかけてちょうどよいバランスにたどりついたものです。 そこに、アフリカマイマイのような本来なかった生き物が「強力に」、そして「急速に」広まっていくことは、その生態系にとってのひとつの危機と言えるのではないでしょうか。

生物学者レイチェル・カーソンは、著書『沈黙の春』の中で「自然界では、一つだけ離れて存在するものなどはないのだ」と言っています。複雑な網目のように関係しあう自然の中で、一種の生物が猛威をふるうこと(あるいは逆に、一種の生物だけを駆除しようとすること)は、そのバランスを崩しかねないできごとなのです。そしてこのことは、何もアフリカマイマイのような有害生物にだけ言えることではなくて、わたしたち人間にも言えることなのです。 人間だって、自然の中でひとつ離れていることはできないのに、我々が頂点であるという勝手な幻想のせいで、人間ばかりが大きくなって自然のバランスを崩していることに、気づかなくてはならないのです。


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